
Webサイトのスピードを改善する方法8選。ページの表示速度を高速化する効果とは
Webサイトのパフォーマンスに直結する要素の一つに“サイトスピード”があります。サイトスピードとは、Webサイトにアクセスした際にページが表示される速度のことです。
ユーザーが「ページの表示が遅い」と感じると、Webサイトの評価や利便性の低下につながり、離脱して競合サイトに流れてしまう可能性があります。
特にECサイトの運用担当者やWebメディアの担当者は、コンテンツの品質だけではなくサイトスピードの改善にも目を向けることが重要です。
この記事では、サイトスピードがユーザーに与える影響や高速化する効果、ページの表示速度を改善する方法について解説します。
目次[非表示]
- 1.サイトスピードがWebユーザーに与える影響
- 2.サイトスピードを高速化する効果
- 2.1.CVRが向上する
- 2.2.UXが向上する
- 2.3.検索エンジンで評価を得やすくなる
- 2.4.サーバのリソース効率が向上する
- 3.サイトスピードを測定できるツール・サービス
- 4.サイトスピードを改善する方法8選
- 4.1.➀ブラウザキャッシュを設定する
- 4.2.②画像ファイルを最適化する
- 4.3.③gzipの圧縮を適用する
- 4.4.④遅延読み込みの設定を行う
- 4.5.⑤AMPを活用する
- 4.6.⑥コードを軽量化する
- 4.7.⑦サーバを増強・移行する
- 4.8.⑧CDNを導入する
- 5.サイトスピードの改善はDOMOサイト高速化ソリューションにお任せ
- 6.まとめ
サイトスピードがWebユーザーに与える影響
サイトスピードは、Webサイトを閲覧するユーザーの行動に影響を与えます。
インターネットで何かを検索する際に、ユーザーは“知りたい情報をいかに早く得られるか”を重視しています。「ページの読み込みが遅い」「操作の反応が遅い」といった場合は、ユーザーがストレスを感じてしまい離脱される要因となります。
▼サイトスピードが遅いことによるユーザー行動への影響
- 直帰率が上昇する
- サイト内の滞在時間が低下する など
自社サイトに訪問したユーザーが1ページしか閲覧せずにほかのWebサイトに移動すると、コンバージョンの獲得機会を逃してしまいます。
ページが表示されるまでの数秒が遅くなるほど、ユーザーの直帰率やCVR(コンバージョン率)が高まるというさまざまなテスト結果も報告されてます。ビジネスの成果にも直結する要素となるため、サイトスピードの改善が必要です。
サイトスピードを高速化する効果
サイトスピードを高速化することにより、ユーザーの利便性や検索エンジンの評価、サーバの運用などにおいてよい効果をもたらします。
CVRが向上する
サイトスピードが高速化すると、CVRの向上が期待できます。
ページの読み込みや操作の応答が速いWebサイトは、ユーザーが離脱しにくくなります。わずかな表示速度の差によって競合サイトに移行されることを防げるため、CVの取りこぼしを減らせます。
特にECサイトやLP(ランディングページ)、CV獲得を狙う記事コンテンツなどにおいてサイトスピードの速さはCVの機会損失を防ぐうえで非常に重要です。
UXが向上する
UX(ユーザーエクスペリエンス)とは、ユーザーが商品・サービスを通じて得られる体験を意味します。Webサイトにおいては操作性・視認性・応答性などがUXを左右する要素となり、ユーザーの評価に影響を与えます。
サイトスピードを高速化すると、スムーズなページ移行や情報収集が可能になりUXが向上します。その結果、ユーザーの満足度向上や再訪問の促進につながります。
検索エンジンで評価を得やすくなる
サイトスピードの高速化は、検索エンジンの評価につながります。
Google検索では、Webサイトのパフォーマンスを測定する『Core Web Vitals(コアウェブバイタル)』が導入されており、その指標の一つに“ページの読み込み速度(LCP:Largest Contentful Paint)”が含まれています。
LCPは検索順位を決定する指標とされているため、サイトスピードを改善することはSEO(検索エンジン最適化)戦略でもプラスの働きがあります。
サーバのリソース効率が向上する
ページの読み込みが遅いWebサイトは、サーバのリソースを消費してしまい処理の負荷増大や運用コストの増加を招きます。
サイトスピードを高速化することでサーバのリソース効率が高まり、パフォーマンスも維持しやすくなります。
サイトスピードを測定できるツール・サービス
サイトスピードを測定する際には、ツール・サービスを活用できます。代表的なツール・サービスには、以下が挙げられます。
▼サイトスピードを測定できるツール・サービス
提供元 |
概要 |
測定対象 |
|
PageSpeed Insights |
Google |
ユーザー視点でWebサイトの機能・性能を技術的に評価するWebサービス |
Webサイトのパフォーマンス |
Lighthouse |
Google |
ユーザー視点でWebサイトの機能・性能を技術的に評価するツール |
Webサイトのパフォーマンス、アクセシビリティ、ベストプラクティス、SEO など |
SpeedCurve |
SpeedCurve |
Webサイトの速度を可視化して性能とUIを評価するツール |
Webサイトのパフォーマンス、インタラクティブ性、視覚的安定性 など |
PageSpeed InsightsとLighthouseはどちらもGoogleが提供する測定ツールですが、測定対象に違いがあります。また、PageSpeed Insightsはサーバ環境で実行するのに対して、LighthouseはクライアントPCで実行するため、端末のスペックに依存しやすくなる点に注意が必要です。
なお、DOMOでは『SpeedCurve』の正規代理店として測定ツールを利用した無料速度診断サービスを提供しております。『SpeedCurve』には無料版と有料版がありますが、DOMOでは詳細な測定を行える有料版の機能を無料で利用することが可能です。
ページ毎の詳細の測定やパフォーマンス低下の要因分析、競合サイトとの比較などについて専門家による診断・レポートを行います。ぜひご活用ください。
サイトスピードを改善する方法8選
ここからは、サイトスピードを改善する具体的な方法を紹介します。
➀ブラウザキャッシュを設定する
キャッシュは、一度アクセスしたWebサイトの情報を端末上に保存する技術です。
ブラウザキャッシュを設定することにより、再度アクセスした際にコンテンツをダウンロードし直す必要がなくなるため、読み込み速度を維持できます。サイト運営側でブラウザキャッシュの有効・無効や保存期間などを設定する必要があります。
②画像ファイルを最適化する
ページに画像を多く埋め込んでいる場合や、ファイルサイズが大きい場合には、最適化を図る方法があります。
▼画像ファイルを最適化する方法
- ファイルサイズの縮小
- レスポンシブ画像を自動で出し分けるsrcset属性の使用
- 次世代フォーマット(WebPやAVIF)への変換 など
画像ファイルを圧縮して容量を小さくできるツールもあります。
③gzipの圧縮を適用する
gzip(ジージップ)は、圧縮ファイルの形式を指します。テキストファイルに含まれる文字列の繰り返しを置き換えることによってデータを圧縮する仕組みです。
HTMLやCSS、JavaScriptなどのテキストファイルをサーバ上で圧縮して配信することにより、ユーザーの端末とサーバ間を通信するデータ量を削減してサイトスピードの改善を図れます。
④遅延読み込みの設定を行う
遅延読み込みとは、ページのスクロールに合わせて表示された画像を段階的に読み込ませる実装方法です。
ECサイトやLPではページ内の画像数が多く、一度の処理に時間がかかりやすいため、遅延読み込みの設定が有効です。
▼遅延読み込みの実装方法
- imgタグにclass属性を記述する
- scriptタグを設置する など
⑤AMPを活用する
AMP(Accelerated Mobile Pages)は、モバイル端末向けの高速かつ軽量なWebサイトのページを構築するGoogleのツールです。
高速で読み込みを行えるコードやキャッシュの配信ができる機能などが備わっており、サイトスピードの改善に役立てられます。
⑥コードを軽量化する
Webサイトを構成するコードを見直して軽量化することで、転送するデータ量が減少してサイトスピードの改善につながる可能性があります。
▼コードを軽量化する方法
- 使用していないCSSやJavaScriptの削除
- コード内の不要な改行・インデントの削除
- 冗長なコードの圧縮 など
⑦サーバを増強・移行する
サイトスピードの改善を図るには、サーバの増強・移行によって処理能力を高めたり、負荷を分散したりする方法があります。
▼サーバを増強・移行する方法
- コア数の多いCPUを搭載したサーバに入れ替える
- サーバのメモリやストレージを増やす
- サーバの台数を増やして負荷を分散させる など
⑧CDNを導入する
CDN(Contents Delivery Network)は、複数拠点に分散配置されたキャッシュサーバを利用して、Webサイトのコンテンツを迅速に配信するネットワークです。
ユーザーから物理的に近いネットワークを介してコンテンツを配信することにより、Webサーバの負荷を削減して表示速度を向上できます。
一度に多くのアクセスが行われた場合でもページ表示の遅延を防げるほか、帯域幅やリソースの効率的な利用によって運用コストの削減につながります。
CDNは、ほかの高速化手法と比較してECサイト運営者の負担がなく、簡単に効果が現れることから、今最先端のスピード改善対策として注目されています。
なお、CDNのツールにはさまざまな製品がありますが、世界でのトップシェアを誇るのが『Cloudflare(クラウドフレア)』です。DOMOは、Cloudflare公式パートナーとして日本での豊富な導入実績があります。
詳しくは、こちらの記事をご確認ください。
サイトスピードの改善はDOMOサイト高速化ソリューションにお任せ
Webサイトの表示速度が遅いと分かっていても、「何から始めればよいか分からない」「自分たちだけで画像やコードを見直すのは大変」とお悩みの方もいるのではないでしょうか。
DOMOの『サイト高速化ソリューション』は、2800万サイトが利用するCDN『Cloudflare』を利用して全ページを最短4時間で高速化できます。
▼DOMOサイト高速化ソリューションの特徴
- 世界最速のDNSで応答速度を短縮
- サイトの全ページを一括で高速化
- 専門技術者による無料高速化診断の実施 など
表示速度や遅延に関する原因を特定して最適な改善策を提案いたします。詳しくは、こちらをご確認ください。
まとめ
この記事では、サイトスピードについて以下の内容を解説しました。
- サイトスピードがWebユーザーに与える影響
- サイトスピードを高速化する効果
- サイトスピードを測定できるツール・サービス
- サイトスピードを改善する方法8選
- DOMOサイト高速化ソリューションについて
サイトスピードは、ユーザーの利便性や検索エンジンの評価に直結します。ユーザーの離脱を防いでCVRの向上やSEOの強化を図るために、サイトスピードを高速化することが重要です。
なかでもCDNは、ユーザーの近くから軽量化されたコンテンツを配信する仕組みによって、簡単にページの表示速度を高速化できるため、数ある手法のなかでも最良の対策法といえます。
DOMOの『サイト高速化ソリューション』は、CDNの利用によって一括で高速化を実現できます。無料速度診断による問題点の可視化や競合サイトとの比較なども行えるため、改善効果の検証が可能です。